アカペラサークル鱧浪会(はもろうかい)で、先日行われた内輪ライブ、
そのコンセプトは、「自分たちでライブをつくる」だったのでした。
自分たちでライブをつくるためには、歌うだけじゃなくて、事前準備や会場づくり、音づくりも必要です。
この内輪ライブでは、そういう準備からすべて関わるようなものにしたのですが、その中でも「音づくり」に関して自分たちでできるようになるキッカケを作ってみたのでした。
PA学ぼう会
音づくり、すなわちPAを自分たちで触れてみる機会を設けました。
鱧浪会のメンバーは、学生の頃にアカペラサークルに所属していた人がほとんどです。しかし、PAを触れる人がほとんどいません。そういうこともあって、PAとは何かをまず学ぶところから始めました。
PAについて知る(基本編)
まずは、PAについての概要のレクチャーがありました。
ありました、というか、しました。
わからない人間が、わからない人間に伝える難しさったら、それはもう。
以下、使った資料も載せております。
自分で考えたり、ネットで調べて作った、紙芝居の資料です。
間違っているところも多々あるかもしれませんので、その点はそういうことにしておいてくださいませ。
まず、そもそもPAで何をするのか、何のためにPAを使うのか、です。
基本は、PAのパワーに頼らずに自分たちの身体で表現できるのがよいのでしょうが、より良い表現を生み出すのにPAを使うのです!ってな内容。
PA機材に、声をええ感じにしてもらう。
誰かに何かをしてもらうというのは、すなわち仕事をしてもらうということです。
すべての仕事はこの図で表せる、と思っています。
PAにしてもらう「声を、ええ感じにする」という仕事を、先ほどの図に加えました。
声というインプットをマイクが受け、ミキサーやアンプなどが様々な処理をして、スピーカーから、ええ感じのアウトプットが出てくる、という仕事です。
これがPAです。
話は変わります。
人の地声音域をピアノに当てはめてみました。
僕は最近、LowCも歌に使えるようになってきたので、普通の人の中では最低ラインなのでしょうか。
ピアノではなく、周波数で考えてみます。
人の声とはいえ、男性・女性・倍音域・子音音域など、様々な周波数があります。
これらの色んな周波数が時間的・空間的に組み合わさって、音楽ができていると思うと、それは感慨深いものですね。
それていた横道を戻します。
PA機材のひとつ、ミキサーでは、複数の人の声をひとつにまとめます。
まとめる前に、大きさや響き方の調整を加えたりします。
ここでさっきの、人の声の周波数の知識が活きてきます。
High、Middle、Lowの周波数を調整して(図の周波数帯はサンプルです。機材によって違います。)、声を加工していきます。
私は声が高いから、Highをいじって…なんていうのは、ナンセンスな内容ですね。
周波数やボリュームを調整した声に、残響や様々な効果を加えるのがエフェクターです。
という感じの説明の後、実際の機材を使ってレクチャーをメンバーの一人にしてもらいました。
PAについて知る(現場編)
こんな簡単な内容だけでは、何もできるようにはなりません。
というわけで実際に、今回の場所・機材内容での説明をしてもらいつつ、みんなに触り方、調整の仕方を見てもらいました。
PAを触る
こうして、わからないなりに得た知識は、使わなければ結局忘れてしまいます。
早速使う場を設けました。
リハーサルと、本番でのPA操作です。
自分たちしか出演せず、また、お客さんもいない内輪なライブなので、自分たちですべてPAを行います。
リハーサルを行う次のグループがPAを担当するというしくみにしました。
本番では、PA席は客席に堂々と置いて、アカペラを聴くのを楽しみつつPA操作もすることにしました。
ほとんど触ったこともない人間ばかりなので、思うようにいかなかったり、触ったことある人にお願いしたりという場面もありましたが、わからないなりに、そしてこれまでにPAをしてもらっていたときの感覚を頼りに、PAに向かえたのではないかと思います。
…という試みも、終わってみれば、社交辞令かどうかはさておいて、「次からはもっと触るようにしよう」という声もあがっていたようなので、この試みも成功かなと、ほっと一安心でした。
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